溶ける糸にはコラーゲンの生成を促し、肌の弾力の改善を助ける働きがあるとされます。ただし糸リフトの中心は下がった組織の引き上げです。減ったボリュームや余った皮膚には何が必要か、糸が吸収された後の考え方まで、期待してよいことと別の方法を考えるべきことを分けて説明します。ほうれい線やフェイスラインが気になる方に向けた内容です。
溶ける糸を使った糸リフトには、ふたつの働きがあります。ひとつは、皮膚の下に入れた糸で下がった組織を物理的に引き上げること。もうひとつは、糸を入れることでコラーゲンの生成が促され、肌の弾力の改善が期待できることです。ただし、糸リフトの中心はあくまで引き上げであり、コラーゲン生成はそれを支える働きと考えるほうが実態に近いでしょう。
「コラーゲンが増えるなら、肌そのものが若返るのでは」「糸が溶けた後も、コラーゲンのおかげで状態が保たれるのでは」と期待される方は少なくありません。けれども、コラーゲン生成で期待できることには限りがあり、減ってしまったボリュームを満たすことや、伸びて余った皮膚の量を減らすことはできません。
この記事では、溶ける糸とコラーゲン生成について、期待してよいことと、別の方法を考えたほうがよいことを分けて整理します。
糸リフトで期待できるのは、下がった組織の引き上げと、それに伴う肌の弾力改善の手助けまでです。ボリュームの減少にはコラーゲンブースターやヒアルロン酸、皮膚の余りが大きい場合はフェイスリフト手術、肌の弾力低下が主な悩みなら高周波やスキンブースターと、悩みの原因ごとに向いている方法は変わります。エディション美容外科では、どれが必要かを診断してから組み立てます。
糸リフトで「コラーゲンが増える」とは、どういうことですか?
糸リフトは、溶ける糸を皮膚の下に入れて、下がった組織を物理的に引き上げる切開なしのリフトアップです。そのうえで、糸を入れることによってコラーゲンの生成が促され、肌の弾力の改善につながると考えられています。
つまりコラーゲン生成は、引き上げとは別の「もうひとつの目的」というより、引き上げと同時に起こる変化です。エディション美容外科では、糸リフトの主な役割を組織の位置を整えることと捉え、コラーゲンの働きはそれに添えて説明しています。
コラーゲン生成に期待できることは何ですか?
期待できるのは、肌の弾力の改善を助けることです。糸の系統によっても違いがあり、当院で主に中顔面に使うアプトスは、引き上げとあわせて肌の状態の変化も期待する糸です。
施術後はおおむね1〜3か月かけて組織が落ち着き、肌の再生とともに自然になじんでいきます。ただし、この経過には個人差があり、コラーゲン生成の量や、いつから実感できるかを数字でお約束することはできません。
当院では、たるみの原因を「皮膚そのものの弾力の低下」「脂肪の位置の変化」「組織を支える靭帯のゆるみ」の3つに分けて見立てます。コラーゲン生成が関わるのは主にひとつめの弾力の部分で、脂肪の位置や靭帯のゆるみが主な原因であれば、引き上げの設計のほうが結果を左右します。「コラーゲン」という言葉だけで糸リフトの向き不向きを判断しないことが大切です。
減ってしまったボリュームは、コラーゲンで戻りますか?
戻すことはできません。糸リフトは組織を引き上げる施術であり、引き上げる施術では、減ってしまったボリュームそのものを満たすことはできないからです。
たとえばほうれい線は、たるみではなく頬のボリュームがへこんだことが原因になっている場合も多く、その場合は糸リフトが答えにならないことがあります。たるみとボリュームの減少が同時に起きている混合型も珍しくなく、そのときは糸リフトに加えて、コラーゲンブースターやヒアルロン酸でボリュームを補うことを検討します。
伸びてしまった皮膚も、引き締まりますか?
糸は組織の位置を動かすことはできても、伸びた皮膚の量そのものを減らすことはできません。皮膚のたるみがかなり進み、余った皮膚が多い場合には、コラーゲン生成に期待しても変化は限られます。
その場合は、耳の前を最小限だけ切開して中顔面から下顔面を引き上げる最小切開リフトや、より広く切開して余った皮膚も整えるフェイスリフト手術の方が適していることがあります。糸リフトがよく合うのは、たるみが初期から中程度で、余った皮膚が多くない場合です。
期待できることとできないことを、表で整理するとどうなりますか?
| 悩み・期待 | 糸リフト(溶ける糸)で | あわせて検討される方法 |
|---|---|---|
| 下がった組織を引き上げたい | 中心となる役割 | — |
| 肌の弾力を改善したい | コラーゲン生成による手助けが期待できる | 弾力の低下が主な悩みなら高周波(サーマクール)・スキンブースター |
| 減ったボリュームを満たしたい | できない | コラーゲンブースター・ヒアルロン酸 |
| 余った皮膚の量を減らしたい | できない | 最小切開リフト・フェイスリフト手術 |
| 状態をずっと保ちたい | できない(持続期間には目安と個人差がある) | 約1か月後の経過確認をもとに、その後を相談 |
糸が溶けた後、状態はどうなりますか?
糸は時間とともに体内で吸収されます。持続期間の目安は、PDO(シルエットフィックス・ミント)で約6〜8か月、シルエットソフトとアプトスで約1年〜1年6か月です。コラーゲン生成があるからといって、この目安を超えて同じ状態が続くと考えることはできません。
実際にどのくらい保たれるかは、肌の弾力、老化の進み方、生活習慣、体重の変化、施術部位、組織の状態、たるみの程度、糸の種類によって一人ひとり異なります。当院では再施術の時期をあらかじめ決めることはせず、約1か月後に来院いただいて経過を確認し、その後はそのときの状態を見て相談します。
肌のハリが気になる場合、糸リフトだけで足りますか?
たるみだけが問題であれば、糸リフト単独で十分なことも多くあります。一方で、肌の弾力の低下も目立つ場合は、高周波(サーマクール)やスキンブースターを組み合わせることを検討します。当院ではこれらの肌の施術をチャン・ジェフン院長が担当しています。
ウルセラ(超音波)やサーマクール(高周波)は熱のエネルギーで肌の層に働きかける施術で、糸で組織を直接引き上げる糸リフトとは目的が異なります。組み合わせるかどうかは診断の結果による選択であり、最初から決まったセットではありません。
よくある質問
コラーゲンが増えるなら、肌の若返りを目的に糸リフトを受けてもいいですか?
糸リフトの主な役割は、下がった組織の引き上げです。肌の弾力の改善は期待できますが、肌そのものの悩みが中心であれば、高周波やスキンブースターなど別の方法が合うこともあります。どれが合うかはカウンセリングで判断します。
アプトスは肌にもよいと聞きました。アプトスを選べばよいですか?
アプトスは引き上げとあわせて肌の変化も期待する糸で、主に中顔面に使います。ただし当院では、糸はたるみのタイプに合わせて選ぶため、肌への期待だけでアプトスに決めることはありません。
コラーゲンの効果は、いつから感じられますか?
コラーゲン生成だけを取り出して、いつから実感できるかを数字でお伝えすることはしていません。施術後はおおむね1〜3か月かけて組織が落ち着き、自然になじんでいきますが、経過には個人差があります。
糸が溶けたら、施術前の状態に戻ってしまいますか?
糸が吸収された後の状態は、肌の弾力や老化の進み方、生活習慣などによって一人ひとり違います。持続期間の目安は糸の系統ごとに異なり、その後どうするかは、決まった周期ではなくその時点の状態を見て相談します。
ほうれい線も、コラーゲンで浅くなりますか?
ほうれい線は、たるみではなくボリュームのへこみが原因のことも多く、その場合はコラーゲン生成に期待しても変化は限られます。ボリュームを補う方法をあわせて検討するか、別の方法が合うかを診断で見極めます。
糸を多く入れれば、そのぶんコラーゲンも増えますか?
当院では、本数を増やすことを目的にはしていません。顔全体で平均14本前後が目安ですが、たるみの程度と改善の目標に合わせて調整する基準値です。大切なのは、どの位置にどの方向へ入れるかです。
監修医について
ハン・デヒ院長(Dae-hee Han, MD) — 形成外科専門医(専門医 第2045号・2014年3月3日取得/医師免許 第100394号・2009年2月26日取得)。亜洲大学校医科大学 修士。台湾・長庚記念病院 顱顔面センターにて研修(2013年)、米国フロリダ大学 IFAAS Mini Fellowship(2016年)。カウンセリング・施術・経過確認は院長本人が行い、費用のご案内はカウンセリング担当者が行います。
最終確認日:2026-09-28
クリニック情報
エディション美容外科(Edition Plastic Surgery Clinic & Dermatology)
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江南駅10番出口から徒歩1分
TEL +82-2-591-0100 ・ editionprs@gmail.com
診療時間:月〜金 10:00〜19:00 ・ 土 10:00〜17:00 ・ 日曜・祝日休診
ご注意
結果には個人差があります。出血・感染・腫れ・左右差・瘢痕などが生じることがあります。専門医による十分なカウンセリングを受けたうえでご判断ください。
このページは一般的な医療情報であり、診断や特定の結果を約束するものではありません。費用は対面でのカウンセリング後にご案内します。