PDO(シルエットフィックス・ミント)・シルエットソフト・アプトスの違い — 糸はたるみの原因から選ぶ

執筆: EDITION Plastic Surgery | 公開日: 2026/9/29

エディション美容外科で使う糸は、PDO(シルエットフィックス・ミント)、シルエットソフト、アプトスの3系統です。糸ごとに想定しているたるみの形、組織のつかみ方の違い、持続期間の目安を表で整理しながら、糸の種類を「どれだけ長持ちするか」ではなく「たるみの原因がどこにあるか」から決める理由を、カウンセリングの流れに沿って解説します。

エディション美容外科の糸リフトで使う糸は、大きく3つの系統に分かれます。固定力と引き上げを担うPDO(シルエットフィックス・ミント)、双方向のコーン構造で組織をつかむシルエットソフト、引き上げとあわせて肌の変化も期待するアプトスです。3つに優劣があるわけではなく、どこが、何が原因で下がっているのかによって役割が分かれます。

カウンセリングでよく聞かれるのが「できるだけ長く持つ糸にしたい」というご希望です。持続期間は糸によって違いますが、当院では持続期間の長さを理由に糸を選ぶことはしません。たるみのタイプに合う糸を先に決め、持続期間はその結果として付いてくるもの、という順番で考えています。

この記事では、3系統の糸がそれぞれどんなたるみを想定しているのか、どう違うのかを、表も交えて整理します。

糸の違いは「強さ」や「高さ」ではなく、担当する仕事の違いです。崩れたラインを支え直すならPDO、頬の深い部分のボリュームごと下がった中顔面ならシルエットソフト、中顔面の引き上げに肌の変化も求めるならアプトス、というのが基本の考え方になります。どれを使うかは、たるみの原因を皮膚・脂肪・靭帯の3つに分けて見立てた後に決まります。

糸リフトの糸は、そもそも何が違うのですか?

当院で使う3系統の糸は、いずれも時間とともに体内で吸収される「溶ける糸」です。違いが出るのは、組織をどのように引っかけて支えるかという構造と、それによって向いている部位やたるみの形です。

糸リフトは、皮膚の下に糸を入れて下がった組織を物理的に引き上げる、切開をしないリフトアップです。同じ「引き上げる」でも、線を支え直したいのか、ボリュームのある組織をもとの位置に戻したいのか、肌の状態にも働きかけたいのかで、選ぶ糸が変わります。

PDO(シルエットフィックス・ミント)はどんなたるみに使いますか?

PDOの糸(シルエットフィックス・ミント)は、固定力と引き上げの力が特徴です。当院では、フェイスラインなど、形が崩れてきたラインを整え直したいときに主に使います。

持続期間の目安は約6〜8か月です。ほかの2系統より短めですが、それはPDOが劣っているという意味ではありません。ラインの崩れが主な悩みであれば、PDOがその役割に合っているということです。

シルエットソフトの「コーン構造」とは何ですか?

シルエットソフトは、糸に沿って並んだ小さなコーン(先端に向かって細くなる突起)が双方向に向いているのが特徴です。このコーンが組織をつかむことで、下がった組織をまとまりとして支えやすくなります。

当院では、中顔面のボリュームを伴うたるみや、頬の深い部分(いわゆる深部の頬)の位置を整え直したいときに検討します。持続期間の目安は約1年〜1年6か月で、個人差があります。

アプトスはどんな場合に選ばれますか?

アプトスは、引き上げとあわせて肌の状態の変化も期待できる糸で、当院では主に中顔面に使います。たるみの位置は中顔面にあり、あわせて肌の状態も気になるという方で候補になります。

持続期間の目安はシルエットソフトと同じく約1年〜1年6か月です。持続期間が同じでも、シルエットソフトとは組織の支え方と期待する役割が異なるため、どちらを使うかは顔の状態を見て判断します。

3系統の糸は、表で比べるとどう違いますか?

糸の系統特徴主に検討するケース持続期間の目安
PDO(シルエットフィックス・ミント)固定力と引き上げフェイスラインなど、崩れたラインを整えたい約6〜8か月
シルエットソフト双方向のコーン構造で組織をつかむ中顔面のボリュームを伴うたるみ、頬の深い部分の位置の調整約1年〜1年6か月
アプトス引き上げとあわせて肌の変化も期待中顔面の引き上げに加え、肌の状態も気になる約1年〜1年6か月

持続期間はいずれも目安で、肌の弾力、老化の進み方、生活習慣、体重の変化、施術部位、組織の状態、たるみの程度、そして糸の種類によって一人ひとり変わります。

持続期間の長い糸を選べばよいのではないですか?

表だけを見ると、PDOより長く持つシルエットソフトやアプトスを選びたくなるかもしれません。しかし、たるみの形に合わない糸を入れても、持続期間の長さは仕上がりの良さにつながりません。ラインの崩れが主な悩みの方に中顔面向けの糸だけを入れても、気になっている部分は変わりにくいからです。

エディション美容外科では、まずたるみのタイプを見立て、それに合う糸を選びます。持続期間は、選んだ糸と、その方の肌や生活の条件から決まる「結果」として説明しています。

自分に合う糸は、カウンセリングでどう決まりますか?

当院では、たるみの原因を3つに分けて見立てます。ひとつは皮膚そのものの弾力の低下、ふたつめは脂肪の位置の変化、みっつめは組織を支えている靭帯(リガメント)のゆるみです。どれが主な原因かによって、使う糸も、入れる位置も、引き上げる方向も変わります。

あわせて、ヒアルロン酸や脂肪注入、以前の糸リフトなど、これまでの施術歴も確認します。以前に糸を入れたことがある場合は、その糸の種類・時期・現在の組織の状態を確かめてから判断し、確認をしないまま新しい糸の計画を立てることはありません。

そして、糸リフトそのものが合う状態かどうかも、この段階で判断します。皮膚のたるみがかなり進んでいて余った皮膚が多い場合、糸は組織の位置を動かすことはできても、伸びた皮膚の量を減らすことはできません。その場合はフェイスリフト手術の方が適していることもあり、糸の種類を比べる前にその結論になることもあります。

糸の種類と同じくらい大切なことは何ですか?

糸の種類が決まっても、それだけで仕上がりが決まるわけではありません。当院が重視しているのは、どの位置に、どの方向へ入れるかです。正面だけでなく45度や横顔からも見て、引き上げる方向を設計します。

本数については、顔全体で平均14本前後がひとつの目安ですが、これはたるみの程度や改善の目標に合わせて調整する基準値であり、目標にする数ではありません。糸の種類・位置・方向・本数は、どれかひとつを先に決めるのではなく、たるみの見立てからまとめて設計します。

よくある質問

長持ちする糸を選べば、そのぶん効果も長く続きますか?

持続期間の目安は糸によって違いますが、たるみの形に合っていない糸では、長く持つことがそのまま満足につながるとは限りません。当院では、たるみのタイプに合う糸を先に選び、持続期間はその結果として考えます。持続期間には個人差があります。

PDOは効果が弱い糸なのですか?

弱いというより、役割が違います。PDO(シルエットフィックス・ミント)は固定力と引き上げが特徴で、崩れたラインを整え直すときに使います。持続期間の目安は約6〜8か月で、ほかの2系統より短めです。

シルエットソフトとアプトスは持続期間が同じなのに、何が違うのですか?

どちらも目安は約1年〜1年6か月ですが、シルエットソフトは双方向のコーン構造で組織をつかみ、中顔面のボリュームを伴うたるみや頬の深い部分の位置を整えるのに向いています。アプトスは引き上げとあわせて肌の変化も期待する糸です。

入れた糸は、ずっと体の中に残りますか?

当院で使う3系統は、いずれも時間とともに体内で吸収される溶ける糸です。持続期間の目安は糸の系統ごとに異なり、個人差もあります。

以前に糸リフトを受けています。別の種類の糸を使うことはできますか?

以前の糸があるというだけで施術ができないわけではありません。糸の種類、施術の時期、今の組織の状態を確認してから判断します。以前の糸を必ず取り除く必要があるわけでもありませんが、確認をせずに新しい糸を計画することはしません。

糸の本数は、糸の種類によって決まりますか?

本数は糸の種類ではなく、たるみの程度と改善の目標から決まります。顔全体で平均14本前後が目安ですが、それは基準値であり、目指す数ではありません。

監修医について

ハン・デヒ院長(Dae-hee Han, MD) — 形成外科専門医(専門医 第2045号・2014年3月3日取得/医師免許 第100394号・2009年2月26日取得)。亜洲大学校医科大学 修士。台湾・長庚記念病院 顱顔面センターにて研修(2013年)、米国フロリダ大学 IFAAS Mini Fellowship(2016年)。カウンセリング・施術・経過確認は院長本人が行い、費用のご案内はカウンセリング担当者が行います。

最終確認日:2026-09-28

クリニック情報

エディション美容外科(Edition Plastic Surgery Clinic & Dermatology)
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ご注意

結果には個人差があります。出血・感染・腫れ・左右差・瘢痕などが生じることがあります。専門医による十分なカウンセリングを受けたうえでご判断ください。

このページは一般的な医療情報であり、診断や特定の結果を約束するものではありません。費用は対面でのカウンセリング後にご案内します。